【梱包道場】プラダンって実はスゴイんです―メリットと特徴・用途

【梱包道場】は、トヨコン社員・木村ラマヌジャンが、設計や素材など、梱包の基本的な知識について学んでいくシリーズです。

~ある日のトヨコン・豊川営業所~

ラマヌジャン「先輩~! どどど、どうしましょう!」

K先輩「どうしたラマヌジャン?」

ラマヌジャン「いつもお世話になっているA社の女性から電話がきたんですよ!」

K先輩「いつものことじゃないか」

ラマヌジャン「それが! いつものことじゃないんですよ! もしかしたら僕に好意があるかも知れないです!」

K先輩「……? なんでそう思ったんだ?」

ラマヌジャン「プラダのキャリーケースが欲しいって言われたんですよ! これって僕からプレゼントして欲しいって意味ですよね!?」

K先輩「……。おいラマヌジャン。もう一度冷静に考えてみろ。それはとても事務的に言われなかったか?」

ラマヌジャン「そ、そういえば確かに事務的でした……。しかも社内の通い箱としてって言っていたような……?」

K先輩「……それ、たぶんプラダ『ン』って言ったんじゃないか……?」

ラマヌジャン「えええっ! プラダじゃなくて、プラダン!?」

K先輩「普通のお客様からのご注文だな、それは。さて、じゃあプラダ、じゃなくてプラダンについて説明するぞ」

プラダンとは

プラダンは、段ボールと同じ構造になっているプラスチック製のシートのことです。プラスチックの「プラ」、段ボールの「ダン」を合わせてプラダンと呼ばれ、ダンプラといわれることもあります。プラダンは、樹脂素材の中でも耐薬性・耐水性・耐油性に優れるポリプロピレン(PP)でできており、通常の紙製の段ボールに比べて丈夫です。また、成形性・加工性もよく、シート状以外にもさまざまな形状に加工されて使われています。 

ラマヌジャン「じゃあ、プラダのキャリーケースって聞こえたのは……」

K先輩「プラダンの通い箱のことだな。プラダンはそんなふうに梱包資材として使われるほかにも、いろんなところで活躍しているんだ」

プラダンの用途

プラダンが活躍する場面は物流だけに限りません。普段の生活のなかで、身近な部分に使われています。

  • 物流・梱包資材
    シート状のままパレットの敷板やトラック用の積荷緩衝材、引っ越しの際の養生シートなどとして使われています。また、加工することで、通い箱や組仕切り、折りたたみコンテナ、引っ越し用のハンガーボックスとしても活躍しています。

  • 工業品の材料
    自動車の内装部品、ベッドの中芯などに使われています。

  • 建築資材
    床下断熱材保持板、住宅基礎用コンクリート型枠、雪囲いとして使われるほか、プラダン製の工事用看板もあります。

  • こんなところでも
    TV番組のセットにもプラダンがよく使われています。耐久性のあるプラダンは、スタジオで何度もばらして組みなおす部材として便利なのです。また、DIY材料としても活用されています。 

ラマヌジャン「本当にどこにでも使われているんですね! プラダンって」

K先輩「そう、プラダンはすごく便利な素材だからこそ活用される幅が広いんだ。便利な理由はいろいろあるぞ」

プラダンの特性と特徴

プラダンはその構造と、ポリプロピレンの特性から次のような特徴が注目されます。

  • 軽量
    段ボールと同じく中空構造になっているため、軽量です。これは作業者の負荷軽減や運搬時の効率化、さらにトラック輸送時のCO2削減にも繋がります。

  • 切断が容易
    中空構造であるためカッターで簡単に切ることができます。また、スリット入れやトムソン加工も容易です。

  • 溶着が可能
    プラダンはPPでできているため、熱で溶着することが可能です。

  • 高い耐久性
    プラダンは紙段ボールに比べて10倍以上の耐久性があり、20万回もの折り曲げに耐えます。また樹脂板性のものに比べ、落としても割れることがありません。

  • クッション性
    中空構造で弾力性があるため、クッションとして使うこともできます。

  • 耐水・耐薬性がある
    PPの特性として、高い耐水・耐薬性があります。濡れても破けたり劣化したりすることがなく、吸水性もほとんどありません。また、アルカリ・酸に強く溶剤に対しても耐性があります。

  • 粉が出ず衛生的
    加工する際や繰り返し使用した場合でも、段ボールのように紙粉(しふん)が出ることがありません。このため精密機器や食品を取り扱う現場でも安心して使うことができます。

  • リサイクルしやすい
    PPは可塑性があり、溶かして再生しやすい素材です。PPでできているプラダンは、廃棄した後もリサイクルされ再利用されています。

  • 通い箱化による環境負荷低減
    段ボールに対し10倍以上の耐久性を持つプラダンは、通い箱として使った場合も10倍以上の回数使用することができます。製造時のCO2排出量を比較すると、プラダンの通い箱を10回以上使用することで総合的なCO2排出量は紙製段ボール箱より低くなります。 

K先輩「どうだ、ラマヌジャン、プラダンの特徴や使い道が理解できたか?」

ラマヌジャン「はい、勉強になりました! プラダンって本当にいろんなことに使えるんですね」

K先輩「じゃあ、A社さんからご注文いただいたキャリーケースはしっかり届けておくんだぞ」

ラマヌジャン「はい、しっかりと。あと個人的に、プラダン製のバッグを作ってプレゼントしようかと!」

K先輩「いろんな意味でやめておけ!」 

参考:

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